ぼくと献血

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どうも、お久しぶりです。ひーだです。

某弁護士が献血ポスターにイチャモンをつけたので献血について体験談を少し書いてみようと思いました。

幼き頃

ぼくの両親はよく献血に行く。
先日、父が50回目の献血を終え県知事の名前が入った賞状を貰った。
それほどよく行く。
幼少期のぼくはそんな両親と一緒に献血ルームでジュースを飲んでいた。
血を抜いてることは漠然とわかっていたが、それが輸血に使われるものだと知ったのは後になってからだった。

少年のあの頃

高校中学になると勉強のお供にラジオを聴くことが増えた。
特に夜10時からのSchool of Lock、深夜0時からのJet Streamにはお世話になった。
それともう一つ、お世話になった全国ネット番組がある。
夜9時45分からのLove in Actionという10分番組だ。

スポンサーは日本赤十字社。若年層向け献血広報番組であった。
ぼくが聴いていたときのMCはDJの山本シュウとアナウンサーの小林麻耶(後に川田裕美に交代)。

ところで、献血をするには海外渡航歴や血圧など様々な条件をクリアしなければならない。
これらは命に関わることであるからしっかりしないといけない部分ではあるが、それが難しく面倒で献血者が減っては元も子もない。
この番組は献血者へのインタビュー、献血にまつわる視聴者参加型クイズなど、難しいという献血のイメージを改める工夫が随所にあった。
当時、小林麻耶の妹、小林麻央のガン治療など暗い話題があっても、MCお二人の元気な声も印象的だった。

そして、この番組で強調されていたのは

粗品やジュース、スタッフのお姉さん目的でもいいから献血においで」

ということだった。
MCの山本シュウはいつも番組のオープニングで

「10代20代の献血者数は10年間で約○○%も減少しています」(○○%は当時の数字、2019年現在31%減少している)と訴えていた。

100%ボランティア目的の聖人君子を集めても足りないという現実がある。
だからこそ日本赤十字社粗品を配るし、ジュースもタダで飲ませる。
粗品なんか配らずに血だけ差し出せと言っても人は集まらないし、集めてる側もいい気はしない。

現在の献血の姿こそが献血者、赤十字、輸血者全員がWin-Winになるシステムなのだ。

初めての献血、それから

16歳になるやいなや、ぼくは地元の献血ルームに足を運んだ。
いつも両親と来ていたあの場所も今日は一人。
献血を始める前こそ緊張してよく覚えているが、献血後のことは覚えていないほどあっさりしていた。

献血後に送付されるハガキで血液の状態はわかっても、誰に使われたのかとかどういう状況で自分の血が使われたのかわからない。
正直、想像したこともあまりない。
それでも粗品欲しさとちょっと自慢できるかなという目的で続けた。

それで先日、7回目の献血を果たした。

もちろん、回数が多ければ多いほど偉いということではないが、社会に貢献してることは胸を張って言える(かもしれない)。

楽しく社会貢献しよう

昔は有名人が募金や社会貢献しようものなら「売名行為」「弱者を出汁にするな」と叩かれたものだが、最近は薄れてきた。
むしろ有名人が自ら募金して周囲に呼びかけることで貢献の輪が広がっている。大変喜ばしいことである。

福祉や社会貢献というと、少数の弱者のために多数の人々が汗水垂らして働いた成果を分けて支えるというイメージがあるかもしれない。
ある意味正解ではあるのだが、少数のために多数が犠牲になることに疑問を持つ声が世界的に大きくなってきている。
支えられる弱者側も多数が犠牲になることに負い目を感じている。

現代の社会貢献はこうした「助ける―助けられる」の関係を克服することが求められる。

お菓子やジュースが欲しくていいじゃない。
やさしい献血ルームのお姉さんに会いたくていいじゃない。
キャラクターのポスターが欲しくていいじゃない。
献血はモノで釣ってるんじゃない、社会貢献に楽しさをプラスするポスト現代における社会貢献のカタチなのだ。