ぼくの同人誌は朗読してもいい

最近、同人誌の朗読というものが話題らしいので、個人が楽しむ範囲内でやる分には許可を出しておきますね。人によっては嫌だという人もいて、奥付に「朗読を禁止します」なんて書いてあるみたいです。ただ、ぼくの本は文字しか情報がないので目が見えない人には内容を伝えることができません。そんな人のために朗読して伝えられる人がいるとぼくとしても助かりますし、障害のある方にとって同人誌がより身近になっていいと思うんですよね。点字の同人誌とか同人誌朗読CDとか面白そうだと思いません?

上に書いたことは本気で思ってたりすることなんですけど、この記事を見に来た人はこういう話を見に来たわけじゃないと思います。おまけ程度に「例の件」についてコメントしておきますね。

「例の件」とは、あるヴァーチャル配信者が配信で作家の許可無く同人誌をイタズラ目的で利用し、内容を朗読し、笑いものにしたという話です。

確かに褒められる行為ではなく、利用された本の作家さんは激怒、同業の同人作家たちも激怒させています。

ただ、その炎上の波及の仕方があまりにもまずくて、なんか話が誇張されて伝わってるようなんですよね。

・「配信(スパチャあり)の一場面で問題の行為があった」
→「同人誌を馬鹿にしてスパチャで稼いだ」
・「本の表紙と台詞を少し読み上げた」
→「本の全て(殆ど)を読み上げた」

まあ、問題の行為は作家にとっては過去のトラウマを抉る不快なものでありますし、問題の行為をした配信者の事務所は度々不祥事や炎上事件を起こすことで知れていますが、あまり感情的になりすぎると反論も感情的になってしまいますし、不正確な情報拡散は世間の目も冷ややかになってしまいます。よくない行いには変わりないんですけど、正確に事態が伝わっていないのがモヤモヤするなーと思います。

最近、伝言ゲーム式に話が誇張されて炎上するというパターンをよく見かけます。例えば、最近あった話だと、

・「『バケツ塗りは手抜きだ』と言われた!」
→「バケツ塗りは手抜きなんかじゃない!」

みたいな話です。元の発言自体伝聞調で「マックの女子高生」並みに信憑性が低いのですが、絵描きにとっては身近な話だったからでしょうか、どんどん拡散し、お気持ちを表明。お気持ちしか見てない人が話を中途半端に理解してまた拡散……。というように広まっちゃったようです。

正義感にあふれるのは構わないんですが、それで雑に他人を叩くのはいかがなものかと。最低限のソースをチェックしてから発言したほうが良さそうですよ。

最後に、ぼくの本を点字化・朗読CD化してくださる方がいらっしゃったらひーだまでご一報ください。